ニガコ石を探して・・⑦

当ブログでは「ニガコ石」「オボコ沢」「ビッキ林」等々、秋田県外の方には意味不明な単語、地名が出てきます・・。

どれもこれも「赤ん坊」を示す方言なのですが、おなじ秋田県の中でも場所によって呼び名が違うようで、確認すると「にがこ→大仙市」「オボコ→大館市」「ビッキ→藤里町」と、僕が調べた伝説の所在地の方言と地図が見事に符合します・・。

江戸時代から昭和初期まで続いた飢饉による飢餓貧困の悲しい歴史は、秋田県史や地方史のような正史からは排除されているので資料は少なく、上記も含め「児ヶ墓」「地獄沢」のような地名だけが、現代にその名残を遺すのみとなっています・・。

でもこれは決して忌み嫌い隠匿すべきことではなく、彼らの犠牲の上に生き永らえた者の子孫として、記憶に遺し思いを馳せる事だけが唯一の供養なんではないかと、僕は思っています・・。

 

(資料地図・秋田県教育委員会編 秋田のことば)

 

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