僕の生家は現在弟が経営する会社になっています・・。
ちょっと用事があって、以前僕の部屋だった二階に上がって行く階段の途中で珍しいものを見つけました・・。
たしか小学校低学年の頃に書いた習字で、当時県の審査会で最優秀賞を貰ったはずです・・。
それなのに、この「ひかり」を見る度に、心にチクリと刺さるある出来事を思い出します・・。
僕に習字を教えてくれた家庭教師は赤平先生という80歳ぐらいの優しいお爺ちゃんでした・・。
赤平先生はどんなに丁寧に教えても一向に上達しない僕を見かねたのか、昇級試験や審査会になると、何故かそっと後ろに立って僕の筆を掴むようになりました・・。
ん?なんだ?と思ったんだけど、子供心にココは指の力を抜く場面じゃないか?と気づいたとたん、筆がコックリさんの10円玉のようにスルスルと動いておりました・・。
この二人の秘密の共同作業は二年程続き、習字を辞める頃には指導も可能な「五段」にまで昇段していました・・。
何も知らない両親は、ウチの子は天才かもしれないと近所に触れ回り、赤平先生も厚遇されました・・。
赤平先生・・先生が生きてたらもう130歳ぐらいになってるはずですが・・あのとき大人の忖度みたいなものを垣間見させてもらったのは有難いけど、50を過ぎてもオマエの字はミミズが酔っ払ったような字だとも言われてますよ・・。
むかしはこーいうのが好きだったんだなぁ・・。
コメントを残す