この告白を続けるにあたり、当時の写真がなんかないかなぁと探してみたんだけれどけど・・。
もう残ってるのはこんなのぐらいで・・とりあえず載せてみます・・19歳の頃だなぁ・・。
さっそく入門を請いに東単の武館に行ったら、薄汚れてテカテカになった人民服を着、抜けた歯の間から煙草をくゆらせ、まったく武術家には見えない李老師(当時70歳ぐらい)が椅子に座って弟子の稽古を見ていました・・。
とりあえず映画で見たジャッキーチェンのように、ひざまずき額を地面に付け不慣れな中国語で弟子にしてくださいとお願いしてみたんですが・・そしたら眠たそうな顔で、まずはウチの王師範代と「推手」をしてみろと言われました・・。
推手というのは、空手で言う約束組手みたいなもので、お互いの右手の甲を重ね、地面と水平に楕円を描くように押したり引いたりして、隙が見えたら倒したり突いたりする中国武術の基本的な修練法なんですが・・でもそんなの実際にはやったことないし、この王師範代ってのも・・日本人野郎何しに来やがったんだ!みたいなのが表情にアリアリと出てて怖かったんだけど・・やらなきゃ弟子にしてくれなさそうだし・・でもやり方ぐらい説明してくれよなとか考えてるうちに始まってしまい・・・結果試しどころか果し合いみたいになっちゃって・・一張羅のシャツが破れ、踏ん張ったら倒れるまでブン殴られて最後には地面に叩きつけられました・・。
あとでよくよく聞いたら、この王師範代って北京の散打大会(ドラゴンボールの天下一武道会みたいにノックアウトか高台にある試合場から落ちたら負け)に準優勝したこともある有名な人だったんですよね・・。
とまぁ結果的に負けた事によって、李老師や弟子たちにも親近感みたいのが湧いたらしく、その後稽古参加を許されることになり、王師範代とも兄弟みたいに仲良くなることが出来たんですが・・。
その後天安門事件というのが起こり、電話もメールもラインもない時代だったので、彼らともそれっきり連絡が取れなくなってしまいます・・。
続く・・。
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