先日、食通の友人のアテンドで東京南麻布にある中華料理店「茶禅華(さぜんか)」に行ってきました・・。
最近は秋田県以外のレストランを食べログにレビューする気が失せたので、此方に書いてみます・・。
茶禅華は、現在日本で最も予約が取れないレストランの一つだそうです・・。
それもそのはず、オーナーシェフの川田智也さんは中華圏以外では世界初の中華料理部門ミシュラン三ツ星獲得という偉業を成し遂げた方で、その卓越した料理を一口味わおうと世界各国の美食家達が挙って押し寄せて来てるからなんだとか・・。
今回は季節柄「上海蟹」のコースでした・・。
上海蟹といえば中国江蘇省蘇州市にある陽澄湖(ようちょうこ)産のものが、最も美味しいとされており最高級品として扱われています。
ただその人気ゆえ、ここ数年大量の偽物(陽澄湖のタグ付き蟹)が市場に出回るようになったらしく、昨年から偽物防止用タグが実施されるようになったそうです・・。
まあ彼らの事だから、それでも手を替え品を替えやってくるとは思いますが・・(^_^;)
中国では「九雌十雄(旧暦9月のメス、10月のオス)」と言われ、10月頃には濃厚な黄色の卵が詰まったメスが、11月頃にはねっとりした白子がいっぱいのオスが美味しいとされています。
ということで此方はメスの紹興酒漬け・・黒い部分は内子です・・。
オスとメスの爪肉の食べ比べ・・。
たぶんこーいう遊び心が、ミシュラン審査員の琴線に触れたのかもしれません・・。
オスのほうが筋肉質で弾力があり、メスのほうが柔らかくて甘さを感じましたが、ハテサテそれがオスメスの違いなのか個体差なのかは判りません・・(^_^;)
フカヒレと蟹味噌の春巻き・・。
ドロッとした餡とサクサクの皮の相性が素晴らしい・・。
此方も定番のフカヒレと蟹味噌和え・・。
数年前、世界最高峰と言われる香港マカオの中華三ツ星レストランを全店(富臨飯店、龍景軒、唐閣、eight」)体験してきたので何となく比較はできるんですが、此処のお店はまた彼等とは別物というか、違う魅力がある気がします・・。
判りやすく言うと中華圏の中国料理は、伝統的にダイナミズムを優先し、味の繊細さは二の次になっています・・。
そのてん茶禅華さんは、中華料理でありながら日本的なディテールや引き算という考え方が根底にあるって感じでしょうか・・。
まぁそれぞれの特徴なので、どちらが良いとか悪いとかは言えません・・。
今後本場中国人の方達が、コロナ禍がおわってまたどんどん日本に押し寄せて来るんだろうけど、その時にこのエベレストとは別峰の頂点(K2)として突然現れ、彼らの概念とは違う中国料理をどう解釈するのでしょうか・・。
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