此方の日記では食べログと被らないように、レストランの話題は比較的避けてるんですが・・たまにはということで・・。
いまや全国の寿司業界に確固たる存在感を示す「すし匠」の系列店舗(すし匠○○とか匠○○とか)は、弟子孫弟子含めると20数店舗あるそうですが「すし匠」というシンプルな看板を掲げる店は二つしかありません・・。
一つはグループ総帥であり創業者である「中澤圭二」氏が経営している東京四谷のお店・・。
もう一つが中澤氏の信頼厚く20年前一番最初に暖簾分けされた「佐々木啓仁」氏のお店です・・。
まぁ当時は中澤さんも今のようなグループの隆盛を予測することが出来なくて、気軽に同じ名前でやればいーじゃん、とか言ったような気もしますが・・(^_^;)
この佐々木親方の店は、地元にあるので開店当初から通っておりますが、今回はその中でも過去最高と言ってよいほどの出来だったので、備忘録として写真に残しておくことにします・・。
最初の二皿は秋田沖で獲れたトラフグの刺身と皮目を同じくトラフグからとったダシに浸したもの・・。
佐々木親方は史上初の「江戸前」ならぬ「秋田前」の確立を目指しているので、秋田沖で獲れた魚をどうしたら美味い寿司に出来るのか日々研究しているんですが、その中でもこの「北限のトラフグ」を如何に捌くかが最近の課題だったようです・・。
この食べさせ方は、従来の定番調味料ポン酢を明らかに凌駕しております・・。
日本酒はいつも五合(五種)くらい呑みます・・。
僕も利き酒師を名乗る以上、常に味覚の鍛錬が必要だと思っているので、この店に来るといつも一杯ずつブラインドで出してもらい「銘柄当てっこ」をします・・。
だけど毎回見事に悉くハズれる僕が痛々しくみえるらしく、最近は変に気を使われたりするので、今回は断念し瓶と一緒に提供してもらいました・・。
言い訳になりますが、利き酒大会の試験のように「造り(吟醸とか本醸造とか山廃とか)」を当てるのは比較的容易ですが、銘柄を当てるのって・・結構難しいんですよね・・(^_^;)
一杯目は黒龍の中でも希少な大吟醸仁左衛門・・。
酒盃は地元の漆器工芸品「川連漆器」・・。
対馬で獲れたというカツオ・・。
この見た目と言い味と言い、僕のイメージするカツオとは全く違いました・・。
炙り加減も絶妙・・。
秋田産トラフグ白子の赤酢シャリ小鉢・・。
初めて食べましたがコレこそマリアージュってやつでしょうか・・。
1+1が3になっています・・。
醴泉の純米大吟醸「玉」・・。
蔵最高峰の酒らしいのですが初めて呑みました・・。
アテはボラの卵巣(カラスミ)の酒粕漬け二種・・。
こーいうと偉そうですが、普通に塩に漬けるよりも酒粕に漬けたほうが味の深みが増し熟成感が出るので、以前親方に提案したら気に入ってくれ採用されました・・。
秋田すし匠のカラスミは秋田県五城目町の酒蔵「福禄寿・一白水成」の大吟醸酒粕に漬けています・・。
松の司2014年古酒・・。
死ぬ前に呑みたい日本酒を三本選べと言われたら、これも必ず入るかな・・。
ねっとりと奥行きのある滋賀県の銘酒です・・。
ヒラメの肝・・。
前に親方に聞いたことがあるんですが、肝って浅瀬に棲む魚よりも深海に棲む魚の方が味が濃くて美味しいらしいですね・・。
確かにキンメやアンコウも美味しいしな・・。
秋田県男鹿半島産本ずわい蟹・・。
今や日本一の人気酒蔵になった「新政」の酒蔵もすぐ近所にあります・・。
今を時めく佐藤祐輔社長とも、以前この店で利き酒対決をしたことがありました・・。
この話をすれば長くなるのでまた次回・・。
箸休めにヒロッコ(秋田伝統野菜)の味噌和え・・。
秋田産本ずわい蟹の身と内子を合えた握り・・。
本来、江戸前であるすし匠では蟹は出さなかったんですが秋田前ということで・・。
インスタ映えというか魅力的なフォルムです・・。
イクラの茶わん蒸し・・この店はダシが激ウマです・・。
メヒカリの焼き物・・。
いっとき福島宮城沖は敬遠されておりましたが、やっぱあの海域のモノが一番脂が乗ってて美味しい気がします・・。
すし匠グループオリジナル握り「おはぎ」・・。
マグロの中落ちや皮ぎしにガッコとネギと白胡麻を振りかけたもの。
これを食べると大層な大トロも必要無い気がするんですよね・・。
しめ鯖三枚付け・・。
そろそろ旬の真鱈の白子(秋田弁でだだみ)・・。
今回は醤油漬けで・・。
日本一のマグロ卸として超有名な築地やま幸の中トロ(漬け)・・。
1年ほど前から卸してもらえるようになったそうです・・。
大トロなんか必要無いと言いながらも・・やっぱやま幸のマグロは一味違います・・。
秋田沖ではマトモなマグロが獲れないので、尚更違いが引き立ちますね・・。
煮切りをつけず塩で頂きました・・。
と・・もう何品か出てきたんですが写真を撮ったものだけ載せてみました・・。
たぶん200回以上通ってますが、まぎれもなく今回が最高の神回でした・・。
佐々木親方と僕は同い年なんですが・・50代になっても、衰えることなく今が最高潮と思えるような仕事をしてみたいもんだなと、彼を見て痛切に感じました・・。
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