秋田県山本郡三種町と能代市の境に、房住山(ぼうじゅうさん)という標高400メートルほどの低い山があり、そこには台倉の坂(だいくらのさか)という断崖絶壁があるんだそうです・・。
いつの時代なのかは定かではありませんが、近世まで東北地方を悩ました食糧難の為か、界隈には六十歳を過ぎて働けなくなったお婆ちゃんを台倉の崖から遺棄する言わば「姥捨て」という悪しき慣習、掟みたいなものがあり、住民はいつしかそこを「ババ落し」と呼ぶようになった、というのが地名の由来なんだとか・・。
「梵城古伝記」という地元の寺院に代々伝承している古書に「梵城のばば落し」という逸話があって、そこに詳しく書かれていますがココでは割愛します・・。
山の入り口に建てられている案内板にもババ落しのポイントが・・。
「姥捨山」の伝承は、秋田県各地に都市伝説のように口承で伝えられています・・。
郷土史や町の正史からは地元の恥部、知られたくない過去として、悉く痕跡を消されているのが通例なので、こんなあからさまに地名表記されているのは珍しいです・・。
ちなみに同じように断崖絶壁からババではなくジジイを落としたという男鹿の伝説のリンクを貼っておきます・・。
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