「フグ毒(テトロドドキシン)」はその名の通り、多くはフグの「肝臓」に含まれています・・。
よく火曜サスペンス劇場とか科捜研の女なんかで「青酸カリ」を飲んで殺される場面が出てきますよね・・。
あれもかなりの強毒のイメージがありますが、実はフグ毒に比べれば可愛いもんで、テトロドドキシンの1000分の1程度の毒素しかないんだそうです・・。
このフグの肝を間違って食べると30分で舌や指先に痺れを感じ、やがて頭痛腹痛を伴い、まもなく知覚マヒ、言語障害、呼吸困難となり、最後はビクとも動けなくなって3時間くらいで窒息死する・・というのが通説なんだけれど、古来食通の間ではフグ肝も少量(ここが問題)であれば人体に影響が無いと噂され、かの北王子魯山人も「フグ肝こそ至上の美食」「これに勝る何物も見当たらず」と激賞するという、禁断の果実とも呼ぶべき食材でもあるのです・・。
ちなみに女優の池上季実子の祖父に当たり、美食家としても知られた八代目坂東三津五郎もフグ肝の魅力に取りつかれた人で、人間国宝になった直後の1975年にトラフグの肝を一人で四人前も食べて横死しています・・。
この事件は裁判沙汰にもなり、三津五郎が肝に毒があることを知りながら、まだ大丈夫だ!もう少しよこせ!と板前に強要していたとの調書が残っています・・。
美食と死を平気で天秤に掛けてしまうなんて、常人では理解しがたい思考回路ではありますが、確かに僕からしてみても即答しかねる選択肢ではあります・・。
ということで本題に入ろうと思ったんですが、今日はちょいと忙しく、また後日続きを書きます・・。
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