秋田 てんぷら みかわの北嶋親方から「正月開けて、そろそろ自信をもってお出しできるダダミがあがってきました!もしよろしければ!」というお誘いを受け、昨晩伺いました・・。
ちなみに「ダダミ」を御存知ない県外の方もいると思うので簡単に説明しますと・・ダダミは真鱈の白子を指す秋田弁です・・。
何ゆえ真鱈の白子がダダミと呼ばれるようになったかは諸説あるようですが「段々になってる身」→「だんだんみ」が訛ったんじゃないかなと僕は思っています・・。
もう少し豆知識を披露すると岩手では「菊(キク)」、京都では「雲子(クモコ)」、北海道では「タチ」と呼ばれているそうで、菊や雲は見た目からだと思いますが、タチは下ネタみたいな話になるので割愛します・・。
お通しはダダミの醤油漬け・・。
車海老は、レア気味とガッツリ揚げたものの二種類出てきます・・。
天ぷらの流派によっては、頭や尻尾は雑味が出るという事で供しないお店(京星系)もあるようですが、やっぱこの食感は捨て難いですよね・・。
最近「天婦羅は塩の方が食材の味が判るんだぜ」とか通ぶって話す有名人をテレビで見かけました・・。
ですがどうなんでしょうか・・確かに食材にも寄りますが、僕はツユに大根おろしをタップリ入れ、それにドップリつけて食べたほうが味に深みがでて美味いと感じるんですが・・。
此方はトラフグの白子です・・。
秋田沖であがったものは地元では「北限のフグ」と名付けてネームバリューを出そうとしてるようですが、やはりまだまだ本場の豊後水道や日向灘沖で獲れるものには叶わないような気がします・・。
ダダミとはまた違った透き通った味というか、例えるなら大吟醸みたいな白子でした・・。
ここでようやく本日のメインであるダダミが出てきました・・。
一個目は強めに揚げ、七味オイルで味付けしたもの・・。
ダダミ祭りでお願いしたので再度ダダミ・・。
先ほどのフグの白子が大吟醸だとしたら、コチラは山廃純米って感じでしょうか・・。
半分は岩塩、半分はトリュフ塩を付けていただきます・・。
秋田の冬は長くて厳しいモノなんですが・・その代わりにコレが喰えるならまあしょうがないかと、毎年思うんですよね・・(^_^;)
鳥海山麓で採れた初物のフキノトウ・・。
秋田弁でバッケと呼ぶんですが・・フキノトウが何処をどう訛ってバッケになったのかは皆目見当もつきません・・。
初物は脳髄に直接響くような独特の苦さで、生命そのものを食べてるというか、春も遠からじだぞ、もう少し頑張ろう!という気持ちにさせてくれます・・。
揚げたての海苔の上に冷たいウニを乗せて、ザクザクとネットリの組み合わせの食感を楽しみます・・。
こういう手法は本家の東京みかわでは見たことが無いので、北嶋親方のアレンジかもしれません・・。
天ぷら食材の王様の一つ、メゴチ・・。
メゴチやギンポのような天婦羅にしか適応できない食材は、数年前まで天婦羅文化が無かった秋田では獲れても海に捨てられてたようですが、北嶋親方が漁師を指導し、最近は巷に出回るようになったそうです・・。
本モロコ・・といえば琵琶湖産をイメージしますが・・。
最近は秋田県横手市でも養殖されてるそうです・・。
稚鮎の方が味も良いし揚げた魚体もカッコ良いんですが、この季節の代用品としては最適だと思います・・。
下仁田ネギ・・。
デカくて太くて、やっぱ普通のネギとはジューシーさが違います・・。
ホタテ・・揚げ具合に職人の技が垣間見えます・・。
こんな太くて長いウドって珍しいですね・・。
ネギとはまた違った食感なんですが、これまたみずみずしいー・・。
僕が再生プロジェクトチームに加わってる秋田県鹿角市にある酒蔵、千歳盛酒造の大吟醸「チトセザカリ絹色」・・。
一昨年「サケ・チャイナ」という中国大陸の日本酒コンペティションで最優秀賞を取ったんですが、付き合いで入れてくれています・・(^_^;)
で、最後は〆の天丼を・・。
何品か撮るのを忘れてしまった皿もありますが・・これでコース一通りです・・。
こーいう日本有数の天婦羅佳店が、人口の少ないド田舎秋田にあるのは奇跡的な事だというのを、県民は気付いてるのでしょうか・・。
この状況下でも懸命に戦っている彼らを、貴重な秋田の宝物を、我々地元民は何としてでも守っていかなければならない思うんですが・・。
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