ひろしアワード2021・・②

秋田の飲食店が全国的に脚光を浴びるきっかけとなったのは、アンジャッシュ渡部さんの影響が大きいと思います・・。

秋田県観光大使でもあるタレントの佐々木希さんの旦那さんということもあり、彼が他県よりも多少贔屓目にメディアやブログで紹介した秋田の飲食店は、旅行と美食が趣味のフーディーと呼ばれる方たちの格好の目的地となりました・・。

一泊二日で秋田に来る場合、その日の晩が「日本料理たかむら」か「酒盃」、二次会はバー「ル・ヴェール」、翌日は昼営業もしている「秋田てんぷらみかわ」でランチをして夕方の飛行機で帰るという「渡部ルート」ともいうべきルーティンが、ここ数年確立されていたような気がします・・。

食べログで5点満点の4点以上の店だけが「食べログアワード」にエントリーされるんですが、4点という高得点になる為には店のクオリティ云々の前に、最低条件として「一定数以上の口コミ(レビュー)数」が必要になります・・。

ですが食べログの口コミを書く「レビュアー」は各県の人口に比例していて、大都市に比べ地方は極端に少なく(例えば秋田のレビュアーは東京の100分の1以下)、どんなに美味しくサーヴィス抜群のレストランだとしても、地理的不利の為点数が上がらず、実力があっても日の目を見ない地方の店が数多あるんですが、そこに光を当てたのが渡部さんだと思います・・。

グルメ王としての地位を確立した渡部さんが勧めるお店には予想以上の客が殺到し、その中には地元以外のレビュアーも相当数含まれているため、食べログ本部が地方用に低めに設定していたアルゴリズムが機能せずに点数がどんどん上がっていきました・・。

その傾向は他県よりも秋田県に顕著に表れ、結果東北随一のアワードエントリー数に繋がったとも考えられます・・。

このことは少なからず弊害を生み、地元民の認識では同レベルのレストランなのに、彼に紹介されるか否かで、世間の評価や集客が極端に分かれるという副作用があったのは事実で、今回発表された「食べログアワード2021」なども、特に地方に関しては「渡部アワード」と言っても過言でないくらい渡部色が濃厚な結果になっています・・。

まあそういう歪な格差を生んだことも確かだけれど、それ以上に渡部さんが秋田の飲食店全体にもたらした効果は絶大で、今回引き起こした騒動によって奥様の佐々木希さんのように不利益を被った方もいるとは思うけど、地元の飲食店にとって彼の存在は功罪の「功」の方しかなかったんじゃないかと思うんですよね・・。

それなのに秋田にはもう来るな!とか、心無い書き込みがネット上にあるようですが・・ムラ社会の秋田っぽい残念な話だと思います・・。

どのみち彼ほど条件の整った飲食インフルエンサーが今後秋田に現れるという奇跡は、もう無いでしょう・・。

さて、本題に戻り次回からは、点数は低いけど実際には全国区レベルの実力を持つ秋田の素晴らしいレストランを紹介していきます・・。

 

 

ひろしアワード2021・・①

 

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